食品輸出のマクロ情報

 

食品の輸出市場はどれくらいの市場規模があるかご存知ですか?

 

実は、こういうデータは農水省で毎年公開されています。

 

ここのページです。

「農林水産物・食品の輸出に関する統計情報」

上をクリックしても該当ページに飛びますが、検索しても出てきます。

 

このページは年度毎の色々なデータが出ています。

国別・品目別で色々な数値がPDFで掲載されています。

 

 

 

概要で全体像を把握して、国別で国別にどんな商品が輸出されている(その国に輸入されている)か確認し、商品別ではどんな商品が輸出されているか確認できます。

 

そしてこのマクロ情報を下記のように使うことができます。

 

 

(1)頭打ちの食品輸出規模と原因と対策

 

農林水産物の輸出金額は

2012年に4497億円

2013年に5505億円

2014年に6117億円

2015年に7451億円

2016年に7502億円

2017年に8071億円

2019年に9068億円

でした。

 

日本の行政は、展示会出展やマッチング支援に特化して支援をしています。本当は、世界中で売れるグローバル商品開発のノウハウを支援してくれるの効果的なのですが・・・輸出金額を上げるのに必要なことは、食品メーカーによる直接輸出の拡大であり、そのための教育なのですが、マッチング支援に特化しています。マッチング支援の結果は徐々に出ています。 

 

 

 

(2)国別の規模感

 

少し古い数字ですが、日本は、世界から食品を2014年に9兆円輸入して0.6兆(6117億)円輸出しています。(2016年の輸出金額が7500億円なので今もにたようなものです。)

 

一方、世界のGDPは9240兆円、(77兆ドル)あります。

 

世界の食品消費が日本と同じGDP対比16.4%で消費されると仮定すれば、世界の食品の市場規模は1515兆円です。(途上国はエンゲル係数が高いのでもっと市場は大きいはずです)

 

日本の食品市場79兆円をそこからマイナスした1436兆円が海外食品市場となり、そこに対して日本は0.6兆円を輸出しているので海外での日本食品の売り上げ構成比は、たったの0.04%です。


こんな数字もあります。

2014年日本は世界に加工食品と農水産物を6117億円輸出しました。

日本を除く世界の人口67.8億人で割ると1人当たり0.88円です。

 

日本の飲食店が世界にこれだけ進出しているのに、日本食品は飲食店の食材も含めても世界の人1人当たり1年でたったの0.88円しか食べられていないのです。

 

一方、香港には1343億円輸出していて1人当たり185.0円輸出されています。

2位の台湾が1人当たり35.7円。

3位のシンガポールが34.6円です。

以下

4位 韓国の8.1円
5位 アラブ首長国連邦の6.3円
6位 タイの5.1円
7位 オランダの4.4円
8位 豪州の4.0円
9位 ベトナムの3.2円
10位 米国の2.9円、と続きます。

 

ご参考までに、発表されている中で最下位は、親日国で2.5億人の人口を誇るインドネシアの0.2円です。そうです!インドネシアは、実は宝の山なのです。

 

他にも、ロシアが0.3円だったり中国が0.5円だったり国として統計が発表されていないアフリカ全土が0.1円だったり南米全土が0.1円だったりします。早くインドネシアで商品を売った方がいいです。インドネシア最大の日本食品のディストリビューターにコンテナ単位で輸出した経験もありますが、インドネシアは規制が厳しく、そのレベルは中国やタイの上をいきます。

 

ただ、多くの国で商品を売ろうとすると商品のグローバル対応が必要となってきます。